透析室

ホーム診療科・部門透析室

ここから本文です。

患者さん1人1人に向かい合った透析

当院では、透析用ベッド数11床で血液透析(HD)、血液透析濾過(HDF)、オンラインHDFや特殊血液浄化などの幅広い治療を行っています。
日曜日を除いて年中稼働しており、必要に応じて日曜日や時間外での緊急的な血液透析、特殊血液浄化などにも対応しています。
透析専門医、腎臓専門医による定期的回診を行い、他施設と連携することで最善の医療を提供できるよう努力しています。

透析室の理念

「患者さんそれぞれに最適な透析生活を過ごして頂く為に、スタッフと共に質の高い透析医療を提供できるように努めます。」

透析治療について

血液透析(hemodialysis:HD)

半透膜を介して血液と透析液を接触させ、主に拡散の原理によって血液中の対象物質を除去する血液浄化法です。
HDは、小分子量の物質の除去に優れていますが、中分子量以上の物質では、膜面近くの拡散能力が下がるため、除去効率が低下してしまいます。

オンラインHDF(on-line HDF)

透析液供給装置より送液される透析液を置換液として使用した血液透析濾過法です。人の腎臓の働きにより近い血液浄化法で、通常の血液透析(HD)に濾過(F)を加えています。オンラインHDFでは、透析液を用いて血液透析と濾過を行います。また、血液透析では除去困難な分子量の大きな尿毒素や蛋白結合性尿毒素の除去に優れていますが、HDに比べて小分子領域の物質の除去効率は低下していまいます。

1. メリット

  • 透析アミロイド症の発症や進展の抑制効果
  • エリスロポエチン阻害物質の除去や赤血球寿命の延長効果によって腎性貧血の改善効果
  • 体内で有用なアミノ酸の漏出の抑制や食欲抑制物質(レプチン)などが除去され栄養状態が改善
  • 透析中の血圧安定
  • イライラ感や掻痒感、足のムズムズ感の軽減

2. デメリット

  • 小分子物質の除去率の低下
  • アルブミンなどの生体にとって重要な蛋白の除去
  • 治療に伴う専用の設備が必要

本院ではオンラインHDF、HD治療において、メリット、デメリットに上げられる項目は、患者さんの状態や個人で、効果に差が出ますが、患者さんにあった治療を、月1回の検査で見直し対応しています。

血液透析以外の特殊な治療対応

  • LDL除去療法(閉塞性動脈硬化症・高脂血症など)
  • ビリルビン吸着療法(劇症肝炎、術後肝不全)
  • エンドトキシン除去療法(敗血症性ショックなど)
  • 白血球吸着療法(潰瘍性大腸炎の重症)
  • 腹水濾過濃縮再静注法(肝不全などの腹水貯留)
  • 血漿交換療法(劇症肝炎・急性肝不全)

といった特殊な治療法にも対応致しております。

透析治療スケジュール

 
1部開始 AM8:00
2部開始 AM12:30

開始時間は、前後する可能性があります。また、患者さんのご都合に合わせて、時間を調整することも可能ですのでご相談ください。

※旅行、出張、帰省による短期透析や、介護者のご都合などの透析患者さんのメディカルショートステイもお受けしています。
ご紹介や施設見学は、地域医療連携室までご連絡ください。

透析室設備

透析室内は、明るく、余裕のある空間となっています。
外来、入院患者さんが同時に治療を行う為、ベッド間隔を約1M以上あけています。
これは、①患者プライバシーの保護、②スタッフの移動、緊急時の対応、③感染面を考慮し決定しています。
(透析施設における標準的な透析操作と感染予防に関するガイドラインより)

個室透析が必要な場合(上記右写真)

感染拡大防止の為に患者隔離(新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルスなど)、特殊な血液透析液を使用する処方透析、夜間緊急透析

臨床工学科

臨床工学技士は、透析装置の保守管理業務を行い、バスキュラーアクセスや患者管理に必要な情報を取りまとめ、医師と看護師と情報共有し、患者さんにより良い透析生活を送っていただけるよう努力しております。
透析治療に、特に重要な透析液水質管理を行っています。

透析液作成室内は、密閉されており湿気が多くなりやすい為、除湿器を置くことで湿度を低下させています。また、装置内の透析液濃度や、A液、B液の作成状態などを臨床工学技士が1時間毎にチェックし異常がないか点検しています。

透析液の作成について

1. 透析用水作成装置(RO装置)

当院では、透析液が患者さんの体に直接入る為、より高度な水質清浄化を行い、透析液水質管理加算2を取得しています。
※清浄化とは、透析療法に用いる透析用水・透析液に関し、化学物質の汚染、生物学的汚染が無く、且つ安全に治療を行うことの出来るものとし、それらを作り出す装置の設計、管理方法も含めます。透析液の生菌検査やエンドトキシン濃度を月に1回以上測定し、汚染が基準値以下になっているかを確認しています。

2. 透析液作製装置(透析供給装置)

透析液は本来、A粉とB粉として製品化されており、それを溶解装置で溶解したものを透析液供給装置で混ぜ合わせ、透析液を作成しています。

3. 透析用監視装置

透析液供給装置でつくられた透析液は、配管を通って各患者さんのベッドサイドにある透析監視装置に送られ治療を行います。人工腎臓による血液浄化を行う目的で、透析液を透析液供給装置から受け、監視と制御を行う装置です。

透析看護師

糖尿病患者さんや長期透析患者さんは、全身の動脈硬化が起こっていることが多く、その為、血管の内腔が狭くなり、下肢については血流障害により足病変を発症します。
透析室では足病変の予防、早期発見の為フットケアの充実にも努めています。毎月、専用の観察シートを用いて外来維持患者さんの足の観察を行い、個人に合ったフットケアを計画し、自分の足に関心を持って頂き、患者さんと共に大切な足のケアを行って行けるよう日々努めています。

フットケアの様子

透析導入時に透析について、日常生活から食事やシャント管理などについて看護師より説明させて頂きます。
毎月の栄養評価を行い、必要に応じて管理栄養士より栄養指導を行っています。
新型コロナウイルスの感染対策に対して、室内の換気や環境整備に努め、手指消毒の徹底に努めています。
患者さんにも毎日の体温測定をしていただき、健康状態の把握をしていただいています。
常時マスク着用や手指消毒など、患者教育にも力を入れており、患者さんが安心して安全な透析医療を受け、充実した日常生活を送れるようサポートしています。